松阪にも三圍(囲)稲荷(本町)があります。その元にあたる神社を訪れました。三囲(正字は圍)の名は社殿の下から掘り出された壺の中の翁がまたがる白狐の神像から白狐が現れて、三遍回って姿を消したことに由来すると言われています。別名「三囲稲荷」とも言います。
松阪出身の豪商三井家は江戸へ進出したとき、享保年間に三囲神社を守護社と定めました。
これは、「みめぐりのコンコンさん」です。享和2(1802)年の奉納。向店は、三井呉服店本店(ほんだな)の向かいにあって木綿を扱っていました。
また、干ばつがあった時に村民が三囲稲荷で雨乞い祈願をしていたところに、松尾芭蕉の門人、宝井其角が参詣に訪れ「夕立ちや田をみめぐりの神ならば(夕立を降らせてください)」と句を呼んで神社に奉納したところ、見事に雨が降ったという話しが伝わっています。(松阪にも其角の碑もあります。)
三越のシンボル、ライオン像もありました。2009年に三越池袋店の像が寄贈されたそうです。
本殿の裏に当たるところに、三井邸から移設されたという珍しい三柱鳥居があります。港区の三井八郎右衛門邸が江戸東京たてもの園に移築される時に屋敷神であった顕名霊社(あきなれいしゃ)等と一緒に移されました。どの方向からも拝めるというものです。
ここには三井家11家の当主夫妻と120柱余りの霊が神として祀られている「顕名霊社」があります。没後100年を経た霊だけが祀られる特別な場所です。御参りをさせていただきました。
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